電話代行の当社の現場(オペレータ業務)では、様々なお電話に対して適宜柔軟的に対処しなければなりません。通り一遍等の対応だけでは乗り切れないお電話も多くございます。
このページでは、そんなケースバイケースで対応している電話対応の事例をご紹介いたします。
代行会社は色々と創意工夫・準備しているんだな、とご理解いただけると幸いです。
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(注)この事例は作成した当時の対応内容であり、現在は対応が変わっている場合もございます。あらかじめご了承下さい。
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「○○さんお願いします。」と言われた名前が社員名簿にない場合
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当社では、ご利用開始時に必ず在籍者の方全員のお名前を漏れなくお客様シート内の社員名簿記入欄に書いていただくようお願いしています。また、ご利用後に入退社の異動が生じた場合も速やかに当社にもご連絡いただくようお願いしています。
在籍者ならびに退職者の方のお名前は当社に取りまして最も重要な情報です。電話代行会社に委託せずご自身の会社で電話を取っている場合、よほど大きな会社でない限り全ての社員の方のお名前をご存じでしょうから、「○○さんお願いします」と言われた時に、
・その名前の人間は当社の在籍者である。
・その名前の人間は当社の退職者である。
・その人間は当社には居ない。つまり間違い電話ではないか。
の判断ができるので正確な電話対応をできますが、電話代行でお受けしている当社にしてみれば、当社顧客からいただいた情報だけが頼りとなり、正しくない情報のままですと対応上問題が生じてしまいます。
提供された社員名簿情報を参照しながら電話対応を行いますが、名簿に登録の無いお名前を言われた場合でも、「そういう名前の者は当社には居りません。」という即応を行なうのではなく、実際に居る社員の方かもしれないので、当社ではいったん間違い電話の確認をいたします。(「当社は□□□株式会社ですが、こちらの○○宛でよろしいでしょうか?」)
電話代行の現場をあまりご存じない方は、「そんな言い方をせずに名簿に無い名前のときは、単に、”こちらから折り返しします。” だけでいいじゃないか。」と思われるかもしれません。しかし実際のお電話では間違い電話も非常に多くあり、確認してみると「掛け間違えました。」という返事をいただくこともよくあります。間違い電話なのに確認を怠ったことで全く関係ない苦情をそのまま受けたり、頼み事の依頼が通ったと勘違いされ、後々問題となることもあります。さらに当社サービスをご利用しているお客様からは、「間違い電話の確認をしないで電話取次を行っているのは業者としてプロの対応ができていないのでは?さっき相手に折返し電話したら、「違う会社にかけたつもりだった。」と言われ、無駄な時間を費やした。」などと苦言をいただくことになりかねません。
またその逆の対応として、「名簿に無ければ、すべて間違い電話として扱ったらどうか」というご意見もリスクが非常に高いです。入社された方のお名前を当社に連絡いただきませんと当社では在籍しているかわかりませんが、名簿に無い名前宛の電話を単純に「当社にはそういう名前のものはおりません。お掛け間違いです。」などと対応してしまうと、あとで在籍者の方であると判明した場合は大変なことになります。当社のサービスの信頼性の失墜だけでなく、お客様の会社の信用を落とすことになりかねません。
このように名簿に登録されていないお名前宛のお電話は、半分が間違い電話(=相手の方の掛け間違い)であり、もう半分が実際に在籍している方(=ご入社後に当社へ社員名簿登録の連絡し忘れ)に分かれ、一方的に決めつけができません。それゆえ、電話をしてきた方に不審がられずに確認を行い、間違いでない場合には当社顧客へも正確な状況報告をしなければならないため、通常電話と比べ非常に神経を使います。ちなみに間違い電話であるとわかった場合は、手間が掛かったとしても受電件数には加算せず、無料対応としています。
また間違い電話であるかの確認をすると、場合によっては嫌味を言われたり、詮索を受けることもあります(「あなた、○○さんを知らないの?本当にそちらのスタッフの方?」)。そのような状況になった場合、当社オペレータは「申し訳ございません。私はたまに手伝いにきている者なので、全員の名前の把握ができてなくて大変失礼いたしました。」などと低姿勢での応答をしてその後の会話を続けることになります。
このようなことにならないよう、冒頭に書きました通り、社員の方のお名前(入退社)は必ず当社にご連絡いただくことがとても重要です。現在の在籍状況が常に正しければ、安心して電話対応できますし、引いてはお客様の会社の信用を落とさずに済みます。それでも実際には、当社に入退社があった方のお名前をご連絡いただけないことで、相手の方との会話で苦労するケースはなかなか減りません。つまりこの状況は当社にしてみれば、当社の対応に問題があった訳ではなく、当社お客様の手続き漏れによるものであるにもかかわらず、電話の最前線で対応している当社が相手の方に謝罪を余儀なくされる状況です。
このようにこの仕事では、立場上当社が板挟みになる場合も出てきます。電話を取って用件を聞くだけなので簡単な仕事だろ?と思われるかもしれませんが、スマートさだけでなく機転や洞察力も求められる難易度の高い仕事です。
最後にレアケースではありますが、「○○さんお願いします」と言われた名前が社員名簿に無い場合で、稀に当社のオペレータ名と同姓だったりすることがあります。この場合はすぐに受電履歴一覧画面を開き、電話をしてきた方が以前にも電話をしてきていないか、そしてその時に受電対応した当社スタッフが○○ではないかをチェックします。
すると、当社オペレータの○○が何日か前に電話を受けていた事実が出てきたりすることもあります。つまりその時の電話で名前を聞かれた際に名乗ったことで、今度は当社スタッフ宛に電話をしてきた、ということもあります。
このように電話は今までの連絡(経緯)の流れを経て再度掛かってくることもよくありますので、電話応答時には過去の受電履歴を参照しながら会話を行わないと、今回のご連絡の内容や経緯が理解できない場面も生じます。
オペレータの経験上の勘と情報活用、万一の切り替えしトーク(話法)を駆使して対応を行なっています。
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