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当社の電話代行のご利用規約には以下の契約解除要件の記述がございます。
「契約者または利用者宛の電話で外国語や理解できない方言、特別の用語を多用されるような業務が繰り返し発生するような場合」
上記の条文は外国語や方言などのお電話が来て、相手の方がお話されていることがわからないようなお電話が繰り返し来る場合は、電話代行契約を解除(当社より契約終了)させていただくこともあります、という意味です。
これに該当するお電話は、当社のお客様自体に問題があるというケースではありません。例えばクレーム電話の場合、当社顧客の事業やサービス、顧客自身の行為に対して何か問題があった(=事実、問題かどうかは別として電話をしてきた方はそういうつもりで電話をしてきている)ことで電話が来ます。この場合は当社顧客に起因するトラブル電話です。これに対して外国語のお電話や地元の方の方言での口語の場合は、当社顧客側がご商売上で作ってしまったトラブルではなく、掛かってきた電話そのものが問題となる点が大きな違いです。
外国語と違って方言の場合は、相手の方も合わせてくれるケースも多く、大体の場合で話されている内容を理解してお聞きできるのですが、その地域にある会社(=当社顧客)の女性事務員として電話応答していますので、相手の方は普段通り、方言で話されてきます。そのため、当社オペレータはお言葉がまったくわからない状況に陥ってしまうこともあります。
外国語のお電話の場合、当社顧客の事業が貿易業や国外のクライアントからの電話連絡の多い事業をされていることでこのようなお電話がくると思われますが、日本語のお電話なら、相手の方のお話しに合わせて対応ができ、相手の方もすんなりお電話を切っていただけますが、外国語のお電話の場合は、そもそも相手の方がどのようなご用件でどうしてほしいのかもわかりませんので、「只今外出中です」ということを英語で棒読みのように伝えるぐらいしかできません。またその電話が営業電話であるかの判断や、外国語で断る言い方もうまくできません。ある意味、永久的に不可避の連絡であると言えるかもしれません。
ではなぜ、当社ではこのような場合のサービスお引き受けをお断りしているかと言いますと、当社はお電話内容を顧客にご報告するサービスをご提供しています。お電話いただいた方が何を話されているのかが分からなければ、当社の業務は成り立ちません。それどころか、会話がスムーズにできないということは相手の方に不信感を持たせることになります。貿易業をしている会社なのに、ネットに書かれていた電話番号に掛けたら英語が通じなかったなどということになりますと、電話をしてきた方が「この会社はダメだな。」と思われ、せっかくのビジネスチャンスのご連絡をロスしてしまったり、当社の対応のせいで信用を失う恐れもあります。当社の対応次第でこのような結果を招いては、代行サービス利用目的からすれば本末転倒です。この代行会社は契約欲しさにできないことをできると嘘をついて契約獲得をしている、と勘ぐられてしまいます。
当社の電話代行ではこういうことができる、というご案内だけではなく、こういうことはできない、ということを公表することも重要だと考えます。これはお客様の大事な外線電話をアウトソーシングでお引き受けする立場として責任ある姿勢であると思っています。お申込みを受けた時点でも、「この会社の事業・サービスなら、外国語の電話が来る可能性が高いかも。」と思われた場合は、事前に「当社では外国語対応はできません。」という旨をお知らせするようにしています。
なお、規定に明記したりご利用前の重要な連絡メールにこの点のご説明をした場合でも、実際のご利用中に外国語のお電話を受けたような場合、いきなり契約終了ということにはしておりません。何度か繰り返し同様の聞き取りや会話ができない電話を受けた場合などの回数(頻度)を見て、一定期間を置く措置をした上で契約終了予告のご案内を取る配慮もしています。
この件で契約終了となるお客様の場合、それ以前に何度か当社より、「このような電話が続くと対応に苦慮しますので契約終了となります」というご通知をしており、お客様のほうで別の代行会社を見つけるための十分な時間的余裕も考慮しています。
最後に、このような規定があるからと言って実際に受けた外国語などのお電話に対して、まったく対処しないという訳では決してありません。当社の方でもビジネス英会話のトークスクリプト(会話例)を用意し、お名前やご用件、折り返し番号などの聞き取りができるよう努力をしております。それでも実際にはシドロモドロになってしまうこともございます。書類や手紙などの文章であれば、翻訳ソフトを介してやりとりすれば対処できるかもしれませんが、電話の場合は会話ですので即応できないといけません。会話によるサービスの難しさ、専門性がここにあります。
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